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過去を直視することの大切さ。

統一ドイツの初代大統領ワイツゼッカー氏が、1月31日に亡くなりました。
ワイツゼッカー氏は、終戦40年を迎えた1985年5月8日、
ナチスドイツの過去をありのまま見つめる勇気を持つよう求めた演説をし、
戦後史に残る名演説の一つとも言われています。
その後、同氏は近隣諸国との和解に貢献してきました。

日本にも苦い歴史があります。その歴史の上に、制定され、守り続けてきた憲法9条があります。
現在、日本でも、終戦70周年談話に何を盛り込むかで議論が活発になされています。
改めて、過去を直視することの大切さ、歴史から学ぶべきこと、若い人たちに伝えるべきことに思いを馳せます。
(柏熊志薫)

以下、ワイツゼッカー氏の演説を一部抜粋。
ーーーーーーーーー
問題は過去を克服することではありません。
さようなことができるわけはありません。
後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。
しかし過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。
非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。

(中略)

われわれ年長者は若者に対し、夢を実現する義務は負っておりません。
われわれの義務は率直さであります。
心に刻みつづけるということがきわめて重要なのはなぜか、このことを若い人びとが理解できるよう手助けせねばならないのです。
ユートピア的な救済論に逃避したり、道徳的に傲慢不遜になったりすることなく、歴史の真実を冷静かつ公平に見つめることができるよう、若い人びとの助力をしたいと考えるのであります。

人間は何をしかねないのか――これをわれわれは自らの歴史から学びます。でありますから、われわれは今や別種の、よりよい人間になったなどと思い上がってはなりません。

道徳に究極の完成はありえません――いかなる人間にとっても、また、いかなる土地においてもそうであります。われわれは人間として学んでまいりました。これからも人間として危険に曝されつづけるでありましょう。しかし、われわれにはこうした危険を繰り返し乗り越えていくだけの力がそなわっております。

(中略)

若い人たちにお願いしたい。
他の人びとに対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようにしていただきたい。

(中略)

若い人たちは、たがいに敵対するのではなく、たがいに手をとり合って生きていくことを学んでいただきたい。

民主的に選ばれたわれわれ政治家にもこのことを肝に銘じさせてくれる諸君であってほしい。そして範を示してほしい。

自由を尊重しよう。
平和のために尽力しよう。
公正をよりどころにしよう。
正義については内面の規範に従おう。
今日五月八日にさいし、能うかぎり真実を直視しようではありませんか。

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